hu6bemse7222’s diary

ピーナッツ

無駄と欲望

ネットは必要なものに対して直線的に結論を目指すものですけど、一方で雑誌は、余計なものに寄り道しながら結論にたどり着くもの。いまの世の中、直線的に結論にたどり着こうとしている人が多いですが、自分は無駄なものからアイディアは生まれると思っているので、寄り道をしながら結論を探すというほうが好き。迂回性における物事の発見とか、多面的に物事を見るためのツールという意味においては、ひとつのキーワードを掘り下げる雑誌はネット検索よりも優れたパッケージだと思うんです」

 

人は、顕在化されている欲望に応えてくれてもあまり価値を感じないんですよ。まだ自分の欲しいものがわかっていないときに、それを教えてくれることのほうが価値を感じるわけです。だってAmazon村上春樹の本が見つかっても、『ありがとう! Amazon』とは思わないじゃないですか。だから、そういう意味において、マーケティングしすぎる雑誌は、既存の欲望にしか応えていないわけです。本来、雑誌という媒体は、既存の欲望に対して応えるよりも、人々に新しい欲望を発見させるということで機能すべきものだと思いますね。常に顕在化している欲望に応えても、人はそんなに感謝してはくれない。気づいていないものに気づかせてくれたほうが絶対に感謝するんですよね。だから雑誌ってファンが増えるんです」

 

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